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「教えるな、盗ませろ」 - あわせて読んだ

Review 読書

って言うのは簡単ですがね...





社会人になって丸6年と少しが経過ました。
ということは6回、新卒の後輩が入ってくるのを見てきたということです。
それ以前にも、アルバイト中に後輩が入ってくることもありました。

その程度の経験ですら思うのですが、やはり周囲の人の仕事ぶりから「盗む」姿勢のある人は、伸びるし、評価が高いように思います。
長いスパンで見れば先輩の手がかからずに、勝手に力をつけているので、指導するほうとしても楽ちんです。
でも気がつくと抜かれていたりするわけですが。

このような身近な事例を見ると、自分自身の仕事の幅を広げるためにも「盗む」姿勢を意識せざるを得ません。


「盗む」人の特徴


自主的

「盗む」姿勢がある人に共通して見られる傾向は、振られた仕事を「自分のもの」として捉えているということです。言いかえれば「責任感」があるということでしょうか。

『宮大工の人育て』 P.23


手元仕事を「あれやれ、これやれ」と言われるままに、ただ漫然とやるだけの人間と、「これはこういう名前なのか」「この道具はああいうふうに使うのか」「あそこはどうしてあんなふうにするんだろう」と学びの心をもってやる人間とでは、自ずと身につくものに大きな差が出てきます。





『宮大工の人育て』 P.218


残る弟子と辞めていく弟子。道を分けるものは何かといったら、「自分で学ぶ気持ち」があるかどうかです。




試行錯誤

トライアンドエラーをおそれません。
ひどいやつになると、マニュアルどおりの段取りで実施せず、もっと効率のよさそうなやりかたを考え実施して、エラーを引き起こす...となります。(一時的に尻拭いに奔走させられます)

マニュアルどおりにやらず失敗した人は、その後、たくさんのマニュアルや作業フローを残してくれました。

下記の引用部を見ていたら、その人のことを思い出しました。

『宮大工の人育て』 P.25


それよりも大事なのは、得心するまでとことんやらないと気がすまない、自分自身への誠実さや好奇心、さらには何事も諦めない心です。




仮説を持って質問する

質問するときに「どうすればよいか?」と訊いてくる人は、教わる姿勢の人です。
盗む人は「自分はこう思うが、どうか?」と訊いてきます。
質問の仕方については「自分はこう思うが..」の部分が大事だと、伝えているつもりなのですが、なかなか身につけてもらうのは難しいですね。

もちろん自分でも身についているとはいえません。
質問したあとで、「あっ、しまった」と思うことのほうが多いです。

『宮大工の人育て』 P.218


西岡棟梁は、質問を受けると、「お前はどう思う」「お前はどうなんだ」とよく聞き返しました。それはつまり、自分の考えをしっかり持てということだったのだと思います。「自分はこう思うけれど、どうでしょうか」、そのように聞かれたら、たとえば、「なるほど、そういう考え方もあるけれど、ここはこれこれこういう理由で、こうしたほうがいいと思うよ」と適切なアドバイスができるし、聞くほうも理解がしやすくなります。




盗む姿勢を醸成するには


『思考の整理学』 P.17


そういう熱心な学習者を迎えた教育機関、昔の塾や道場はどうしたか。
入門しても、すぐに教えるようなとはしない。むしろ教えるのを拒む。




新卒一括採用している企業で人気のあるところは、新人に対して強気に出てもいいんじゃないかと思う。
だってお前ら、ここで働きたいんだろう?
ちょっと強気すぎるか。

たとえば...

徒弟制的に書類のコピーとらせたり、パワーポイントの準備など雑用をやらせまくる。新人は不満をいだく。しかし、一生懸命そのような雑用をこなす人には、コピーする書類、準備するパワポも、だんだん自分がたずさわる業務に密接にかかわるようなものを混ぜていく。

『思考の整理学』 P.18


師匠の教えようとしないものを奪いとろうと心掛けた門人は、いつのまにか、自分で新しい知識、情報を取得する力をもつようになっている。




前提としては「この会社で働きたい」という魅力を新人側が感じていることが必要です。
でないと、簡単にやめるでしょう。
こんなことをして、新人の離職率が上がってしまったら、人事担当者がクビになるか、実践してみた現場が目をつけられるかどちらかでしょうね。はぁ。

SI業界にいると、新人のほうが優れた技を持っている場合が往々にしてあるから、若い人からいかに盗んでいくのかも勝負ですね。
上で挙げた盗む姿勢の特徴を実践しつつ、戦っていきたいと思います。