楽しさを伝える - PEGキックオフイベントに参加して

RasPi

RaspberryPiを購入して、実質的には、ただのLinuxサーバとして運用している今日このごろですが、「教育に利用しよう」との動きがあると聞き、気になっていました。

Googleが日本のIT教育支援、5000台のRaspberry Piを提供へ、Schmidt会長も“授業” http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20131029/514542/


以前、「デジタルネイティブには程遠い1978年生まれの私の話」という記事で書いたとおり、

  • ファミリーベーシックでプログラミングにあこがれ
  • 小学校4年ごろに親が持っていたポケコンでプログラミングを始め
  • 中学に上がるときにパソコン(PC9801)を買ってもらう

という遍歴です。

「コンピュータを教育に!」という動きは、私が子どもの頃からずっと見てきたような気もするのですが、なにが違うのかな…?ということが気になったのと、息子が興味を持つのではないかということがあって、キックオフイベントに参加してきました。

  • 自分の息子がプログラミングに興味があるか確認する
  • 昔の「コンピュータを教育に」と何が違うのか確認する

のが、個人的なミッションです。

PEG0208 Theater

会場の東京大学福武ホールまで、息子ともども参加させてもらいました。 当日の模様は、配信されているようですので、下記URLでご覧ください。 http://www.ustream.tv/recorded/43562195 http://www.canvas.ws/programming/event.html

以降、私の感じたことをまとめておきます。

自分の息子を見て

PEG0208 Hands-on

自分の息子がゲームをするのを見ていて思っていたのは、ゲームの中にもプログラミングの要素があるものがあるなあ…ということです。

例えば、「ファイナルファンタジーXII」の「ガンビット」はAIを自分で組み立てて、戦闘を楽に運用するための仕組みです。

また、メイドインワリオシリーズの「メイドイン俺」(NintendoDS)というゲームは、ミニゲームを作るためのインフラという側面を持っています。オブジェクトを配置し、動かし、判定し、フィードバックするというのは、まさにプログラミングではないのかな…と考えていました。

で、参加してみたら、ハンズオン展示でScratchによるプログラミング体験ができて、息子は大いに満足したようです。あとで紹介する書籍を買って帰り、自分用のRasPiをほしがるまでになりました。

私も家族に「仲間」を作ることができて大成功と言えましょう(^^

昔と違うこと

「プログラミングと教育」というのは、結構長い間議論されてきたテーマなのではないかと思います。HyperCardやSmallTalkというのもその文脈で出てくるものです。 ですが、今回、プレゼンのなかで紹介された活動を見て、「ああ、この辺が昔と違うのか」と感じたことが3つありましたので、まとめてみます。

同好の士を探しやすい

まず変わらないなと思うことは、プログラミングに興味がある人が少ないのは変わらないのかな、ということです。私自身、同行の士を中学で見つけられたのは幸いなことだったなと思うわけです。あとは「ベーマガ」のような雑誌が交流の場として機能していたでしょうか。

しかし、今はちょっと興味を持ってGoogle先生に問い合わせてみれば、同好の士は簡単に見つかりますし、会合に参加しやすい状況にあります。

今回「PEG」という場が生じたことで、よりインフラとして充実することが期待できるかなと感じた次第です。

http://pegpeg.jp/

プログラミングの魅力を伝える大人がいる

子どもたちにプログラミングの魅力を伝える上で、いい環境になっているのだなと感じるはこの点でした。中学以上の「技術」や「情報」の授業でその魅力を伝えているのは、私と同世代か少し上の年齢と思しき先生がたでした。

身近な人が面白さを伝える、というのはどのような宣伝文句にも勝るものであるなと感じました。

パソコンの入手が容易

パソコンの入手は容易になり、プログラミングするための環境構築も同様に容易になりました。 とはいえ、新しいWindowsやMac搭載の機器を購入するのは10万円程度の投資が必要となり、まだちょっと敷居が高い。

わずか5000円程度で手に入る、しかもフルスペックのPCとして機能するRasPiの提供は、ディスプレイ等と合わせてもだいたい3万円くらいで環境の構築が可能という点でも大きい。

私が買ってもらったパソコンは当時30万円するものでした。 (私に買い与えようと決断した両親には頭があがりません…) そこから思えば隔世の感があります。

楽しさを伝える、支える

再確認したのは、プログラミングに限らず

  • 子どもは興味を持ったことを勝手にやる
  • 親の役割というのは、その興味にきっかけを与えること、フォローすること

であるなということです。

私自身、プログラミングの魅力なんて、親に教わったわけではなく、勝手に知って、勝手に深めていったものです。 子どもが興味を持ったことに対して、押し付けがましいことをせずに、フォローすることができるか?を問われたように思います。

最後に、当日会場で販売されていた本と、RasPiのアフィリンクを貼っておきます。 小学校高学年くらいのときに、私にもこんな本があればな!というのが感想です。 MS-DOSのBATファイルで、テキストベースのアドベンチャーゲーム(というかゲームブックか…)を作っていた中学生のころをなんとなく思い出しました。

Raspberry Piではじめる どきどきプログラミング (はじめるプログラミング シリーズ)

Raspberry Piではじめる どきどきプログラミング (はじめるプログラミング シリーズ)

Raspberry Pi Type B 512MB

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メイドイン俺

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アルティメット ヒッツ ファイナルファンタジーXII

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