NotebookLMとの壁打ちで価値観を掘り下げ、Obsidian Vaultに埋め込むまで

今日、NotebookLMのノートブック「ビジネスフレームワーク実践ブック」を使って、自分の価値観をあらためて言語化する試みをしました。単発の自己啓発ワークで終わらせず、対話の結果をObsidian Vaultに構造化して埋め込むところまでを一連のワークフローとして実践したので、その手順と気づきを記録しておきます。
このノートブックは、書籍『ひらめきとアイデアがあふれ出す ビジネスフレームワーク実践ブック』(栢前勝太郎 著)をもとにNotebookLMへ取り込んで構築したものです。
本記事でいう「壁打ち」とは、結論をあらかじめ持たずにAIへ問いを投げ、返ってきた言葉に対して自分の実感を照らし合わせながら少しずつ結論を輪郭づけていく対話形式、と定義します。単発の質問応答ではなく、複数ターンにわたって仮説が更新されていく点が特徴です。
AIを使って自己分析を深めたい人や、対話のログをPKM(Personal Knowledge Management)ツールにうまく統合できず悩んでいる方の参考になれば幸いです。
使ったフレームワーク
最初にNotebookLMで「自分の人生で大事にしている価値観を導出するために適しているフレームワークを知りたいです。そのうえで対話がしたいです。」と問いかけ、そこから対話を通じて価値観を言語化していきました。
今回使ったのは以下の2つです。
- Being Doing Having:個人や組織を「在り方(Being)」「行動・仕事(Doing)」「経験・所有(Having)」の3層に分けて捉えるフレームワーク。普段はDoingやHavingに意識が向きがちだが、その根底にあるBeingを言語化することで、環境が変わっても揺らがない判断軸を見つけやすくなる

- Will Can Must:「やりたいこと(Will)」「できること(Can)」「求められていること(Must)」の3円の重なりから、自分が無意識に大事にしている方向性を明確にするフレームワーク
対話はまずBeing Doing Havingから始め、Beingが固まった段階でWill Can Mustに接続する、という順序で進めました。
対話の流れとつまずき
最初にBeingの仮説が出てきたときは、自分でも「悪くない」と感じるものでした。しかし出てきた言葉をそのまま鵜呑みにせず、「この価値観に潜むリスクは何か」を自分に問い直す一手間を挟んだところ、当初の仮説には見過ごしていた危うさが含まれていることに気づきました。 もう少し具体的に言うと、「その価値観のままでいたときにリーダーとしての振る舞いの阻害要因になりかねないこと」という点を問い直した、ということです。
ここが今回の壁打ちでいちばん収穫があった部分です。AIが最初に返してくる言語化は、対話の材料としては優れていても「最終稿」として鵜呑みにするには危険な場合がある、というのが実感した限界です。一度立ち止まって具体的な過去の行動エピソードに照らし合わせ、違和感の正体を掘り下げる工程を挟んだことで、より実態に即した結論にたどり着けました。
Being確定後、Will Can Mustに接続する段階では、Beingで確認した「相手の自主性を尊重する」という制約条件が、Will(将来像)・Can(強み)・Must(求められる役割)それぞれの語り方にも一貫して反映されていることを確認できました。フレームワークを分けて使っても、根っこのBeingがぶれていなければ各層の答えは自然と整合してくる、という感覚があります。
Obsidian Vaultへの埋め込み方
対話ログをそのまま放置すると、数週間後には「そういえばそんな話をした気がする」程度の記憶しか残りません。そこで今回は、対話の要点を以下の形でObsidian Vaultに埋め込みました。
2_Areas/価値観/フォルダに、対話1回分(あるいは1テーマ)につき1ノートを作成する- フロントマターに
type,created(対話を行った日付),source(NotebookLMのノートブック名),tagsを付与する - 本文は「概要」「結論」「結論に至るまでの対話プロセス」という3段構成で統一し、あとから読み返したときに結論だけでも拾える構成にする
- 関連する既存ノートがあれば
[[ノート名]]のwikilinkで相互接続する
---
type: log
created: 2026-07-12
source: ビジネスフレームワーク実践ブック
tags: [価値観, NotebookLM]
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このうち特に効いていると感じるのが3の構成統一です。価値観の言語化は一度で終わるものではなく、今後も別の壁打ちで更新していくことになります。そのときに「前回はどういう問いにどう答えて、この結論に至ったか」のプロセスまで残しておくと、単なる結論の上書きではなく、自分の考えがどう変化したかを追える記録になります。
まとめ
NotebookLMとの壁打ちは、価値観を言語化する「きっかけ」としては強力ですが、最初に出てきた言葉をそのまま最終稿にしてしまうと、危うさを含んだ結論を見過ごすリスクがあります。一度立ち止まって自分の実感と照らし合わせる工程を挟むこと、そして対話で終わらせずVaultに構造化して埋め込み、あとから参照・更新できる形にしておくことの2点が、今回のワークフローで得た実践的な学びでした。