Twitter上のやりとりで、考えさせられたので、考えたことを吐きだしておきます。
製造業、建築業、IT業界(SIer)、テレビ番組制作… 共通していえるのは、
- 業界的に急成長した時期があった
- 労働集約的な業務遂行
- 多重構造になっていて、末端が食えていない現状
- そんな現状に陥ったのは、業界の成長が頭打ちになってから
ということでしょうか。 まず、どうして多重構造ができあがったのか、想像、推測、憶測を重ねてみたいと思います。
多重構造に至るまで
今悪いことになっているといっても、多重構造になったのには、それなりの利点があったからのはずです。 それはどんなものだったのでしょう。
建築、IT
ごく最初のころは、元請けが全部仕事をしていたと思います。 仕事の規模もしれていたので問題なかったんではないでしょうか。 しかし、規模が拡大するにつれ、分業化していったほうが効率がよいということになった。
金の流れの末端に位置する会社にとっては、いろいろと都合がよかったはずです。 それなりに技術を磨いていれば、上流のほうから流れてくる仕事をこなしているだけで、経営がなりたつ。
金の流れの上流にいる会社にとっても、都合がよかった。 仕事とって、マネジメントに徹していれば、利益があがります。 多数の会社に仕事を振ったほうが、自分のところですべてかかえるよりリスクが少ないですしね。
製造業
部品を組み立てる工場というのが一つポイントでしょうか。 ここの問題はふたつにわかれて、組立担当の期間工と、部品工場の上流から下流の問題。 組み立てる人は組み立てに徹していればOK。最初のころは社員がとりくんでいたのでしょうが、雇用の流動性確保のために、期間工を導入した。
部品をつくる側は、多重構造です。在庫のリスクを下流側に追いやることで、組立側には在庫を残さない。 これが、上流側のメリット。
下流側にもメリットがないかと言えばそうでもない。 言われたとおりのものを作る技術があれば、上流から仕事はやってくるんですから。
テレビ番組制作
テレビ番組を作る場合にも金の流れの上流側には社員をかかえなくてすむというメリットがあります。 民放の場合、番組制作費はスポンサーは出しますが、制作費の多くは、人件費に消えていきます。ところが制作会社に1本○万円で投げてしまえば、それ以上のことは気にしなくていいですから。
受ける側にも、最初のころはメリットがあったかな。テレビ番組を作りたいと思う人の受け皿になっていた部分もあるかもしれません。
最初のころはメリットがあったとして、どのように崩壊していくのか、次で見ていきたいと思います。