見てきました。 原作読んでから行きましたが、伝えたいメッセージはあいかわらずの押井節だと思います。 というか、わかりやすい『攻殻機動隊』。
以下、気になった要素。
声
菊池凛子、加瀬亮、谷原章介、栗原千明。 話題作りにしては、地味な面子ですねぇ。
感じかたは人それぞれかと思いますが、私は違和感なしで見られました。 アニメだと思って見ると違和感ありかもしれません。 違和感を感じたひとは、実写だと思いこんで見直してみればいかがでしょうか。
なぜって、アニメでの声のあてかたって、けっこう記号的ですよね。 怒るときに「プンプン」っていう擬音が聞こえてきそうなくらいには。
そういう記号的な演技はありません。(クスミくらい?)
普通で、日常で、淡々と。 そういうものを表現するのであれば、声優っぽさは邪魔になるのかもしれませんね。 パトレイバーではメインの敵役を演じていた竹中直人も含め、役者ってすげーなと素直に感心させられました。
草薙は見た目含め、坂本真綾でもよかったかもしれません。(^^
音
攻殻機動隊2.0で期待したとおりのできです。 ちゃんとした音の設備のある環境で見ることを薦めます。
静寂の使いかた、虫の声にわびさびを感じます。 NHKの押井監督紹介番組で、音響担当のスカイウォーカーサウンドの人が「音なしでいいんだということを押井さんから学んだよ」という発言をされていましたが、まったくその通り。
ハリウッド映画にわびさびは期待できないわけだ。
映像
綺麗。本当に綺麗。 海の青、空の青が印象に残ります。
空中戦限定で使われていたせいか、CGくささが鼻につくことはなかったです。 空中戦と地上でモードが違うことを表現したかったのかなぁ。
キャラクター
函南
押井監督が言いたかったのであろう、最後の台詞は胸にしみます。 草薙に抱きついて放った言葉は「バトーですか?」という感じでしたが。
草薙
コドモトコにしか見えない... 原作にもあったシーンですが、三ツ矢がユーヒチを撃とうとするときの、彼女の表情が目に焼きついています。 ツンデレですか。
土岐田
谷原さん、ばんざい。
湯田川・相原
読売新聞を丁寧にたたむ人。 「たぶん私で何人目?」って感じでした。
ティーチャ
ストールターンかっこいい。 ティーチャにむかっていくパイロットは「私が死んでも変わりがいるもの」とか思いながらつっこんでいるんだろうか。
笹倉
女性になってました。 全部わかってます..という立ち位置で諦観している感じです。
フーコ
大人になった草薙水素にしか見えなかった。 わざと似させているんでしょうか。
ストーリー
今まで見た押井作品のなかで、いちばんわかりやすかったです。 前半でまいた種が、後半できちっと刈られています。 内容も義体だ、ゴーストだというより、クローンっていったほうがすっきり頭に入るかも。