コネってそんなに悪いやり方なのかな...

大分教員汚職、不正採用教員21人採用取り消し - MSN産経ニュース

教員汚職事件を受け、大分県教育委員会は29日、昨年の教員採用試験で、不正な点数操作により合格した教員21人を特定、採用を取り消す方針を決めた。不正は一昨年の試験でもあったとされるが、県教委は裏付けが不十分として取り消しを見送った。採用取り消しとなる教員はすでに教壇に立っており、過去に例のない大量の採用取り消しの異常事態に、教室の混乱を避ける対応が求められる。 採用取り消しとなるのは、小学校教員が14人、中学校が6人、養護教員が1人。採用取り消し対象の教員が希望すれば、臨時講師として雇用するとしている。

不正をして得点が水増しされたのは採用された教師が悪いわけではないし、「採用取消対象の教員が希望すれば臨時講師として雇用する」のは現場の混乱を避けるために、現実的な手だと思います。

以前から、教師になるにはコネが必要とか言われていませんでしたっけ? 私が教師になりたいと思い始めていた、20年前にはすでに言われていたような気がします。

・不正合格でしっかり子どもの面倒を見てくれる教師 ・正しい手順を踏んで合格した問題教師 どっちがいい? と問われたら、私は前者がいいです。 大分の学校の実情は知りませんが、不正合格でも、ぜんぜん問題のない教師のほうがむしろ多いのではないでしょうか。

だとしたら、教員採用試験ってなんのためにあるんだろう?


無免許医の問題と似た印象を受けます。

・無免許医だが腕のいい医者 ・免許あるが藪医者 どちらにかかりたい? と問われれば、私は前者がいいです。

だとしたら、国家試験はなんのためにあるのか? こういう試験のメリットってなんだろう?


自動車運転免許の試験なら、まだ、わからないでもないんです。 取り扱いを誤ると、あっという間に殺人マシンになってしまう鉄の塊を操るために必要な技量を持っていることを担保する必要があります。 道路にそって自分で操作して行きたいところに早くいける...こんな利便性が高くて、危険のものを利用するためにはは免許制度がないと、扱いかたを知らない人が操作する自動車が道路を満たしてしまいます。


医師はどうでしょう。 これは、徒弟制を国家レベルでシステム化したものと考えられます。 師匠が弟子に「免許」するように、国が「免許」してくれるわけです。 師匠が弟子に「免許」する基準を、ペーパーテストなどの試験で、代替するということになります。

ただ、試験に落しこむ過程で、本来の免許基準に含まれるべき事項が欠落しているのかもしれませんね。


では、教師は? 教師はなにゆえ、教師なのでしょう。

明治になって学制が整う以前、市井の人々は寺子屋に通いました。(藩校はおいといて) 寺子屋は私塾です。 寺子屋で教えられていた定番テキストはありましたので、これが教科書ということになります。 教科書を教えるための教養をもっているよ...ということを示すのが、師にとって第一に大事なことです。 現在の教員採用試験で課されるペーパーテストは、この線を継いでいるのかなとは思います。

でも、教師の要件って、それだけではないですよね... それ以外の評価はどう担保されるんでしょうか。 二次試験は面接のようですから、それで担保するということなんでしょうけど。


いっそコネでもいいんじゃないですか? コネって結構プレッシャーあると思うんです。 もし問題を起こしてしまったら、推薦してくれた人に泥を塗ることになりますからね。

「コネ」という響きがよろしくなければ、教員採用試験に「推薦枠」でも設けてはどうでしょう。 ルールに則って堂々と「コネ」を行使すればいい。