日本のWebは「残念」とブログ騒動

日本のWebは「残念」の反応を見て、なにか見たことがあるな...と感じ、それは「ブログ騒動」に似ていると感じたからだと思い、比較のためまとめてみた。

結論としては、似ているような気もするが、なんか違う気もする。

ブログ騒動

まとめとしては、こちらが秀逸と思いますので、ご参考になさってください。

こんなストーリーと解釈しています。

  • アメリカでWeblogが流行っている。ニュースにリンクしてコメントする..のがWeblogという情報が2001年の9.11テロごろから話題に
  • ユーザーの反応: ニュースの記事にリンク→コメントをつけるなんて、前から日本にあるじゃん
  • MESH: おれたちが日本初のブロガーよ。

この騒動の火種は、MESH側に「ニュースの記事にリンク→コメントをつけるなんて、前から日本にあるじゃん」の認識がなかったことにありました。

日本のWebは「残念」

「前から日本にあるじゃん」→「梅田氏が言っているようなことは、日本でも起きているよ!」と読みかえれば、だいたい同じことかなとも思いました。 なお、梅田氏は「サブカルには敬意...」という文脈で話しているので、「日本のサブカル盛り上がっている」という反応は土俵違いでノーカウント。

――日本のSNSは、人生に必要なインフラになっていない、という意味でしょうか。

 なってないんじゃないんですか? 職を探すとか……。人生のインフラ、学習、生計を立てる、キャリアを構築する、みたいな。

――上に上がるためのインフラにはなっていない、と。

 上に上がるため、自分を高めていくため、という流れがあるかというと、部分的にはあるかもしれないけれど、比較論で言えば英語圏と日本語圏とずいぶん違うと思いますけどね。

日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く(前編) (2/3) - ITmedia News http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0906/01/news045_2.html

元記事のこの部分は納得がいかない人も多いのではないかと。特に「Web進化論」を読んでブログを始めた人などから見れば。

だって、自分を高めていくために、ブログ書いたりしているのだろうし、Web上のつながりでもって、仕事をしている人もそれなりにいるでしょう...

その後

というわけで、「ふたつは似ている」で終わりたかったのですが、違うかもしれないところ。 「その後」です。

ブログ騒動、その後

「ブログ騒動」は、日本にブログツールを広めるきっかけとなりました。 「みんながブロガー状態」は、MESHの思いとは違ったかもしれませんが、達成できたといってもいいでしょう。ブログツールによって、HTMLを書けなくてもコンテンツを表に出せるようになり、敷居はずいぶんと下がったはずです。 MESH周辺はネガティブな反応を被ったにもかかわらず、目的は達成されていると思います。

下のような記事を見ても、「日本だってmixiにそのような日記やコミュニティたくさん見つかるじゃないか」で終わってしまうくらいの浸透ぶりです。 ↓ POLAR BEAR BLOG: 「ママブログ」というトレンド http://akihitok.typepad.jp/blog/2009/06/post-aa9c.html

残念、その後

どうなるかは、まだわかりません。

しかし、梅田氏の言うところの「ハイブロウ」な人たちがネット上での存在感を高める仕組みを作るのに、梅田氏自身がなにをやってきたの?、今なにをしているの?と思います。 ご存知のかたがいらしたら、ぜひぜひ教えていただきたいです。 「ハイブロウ」の代表として棋士を選んだとも思えないし。

ウェブ進化論」で語ったように、Googleが玉石を見わけるツールとして働かないのであれば、梅田氏(もしくは、はてな)がそれをやればいいじゃないか、と思います。 象徴としての梅田氏が「ハイブロウ」な人ががんばれる仕組みにむけて、思いや行動を見せてくれなければ、実現できないんじゃないかな。

以上、考えたことでした。